ロボットが登場して以来、ロボットは主にSF映画や小説等で描かれるようになっていました。
この頃は、ロボットはまだ空想の中でしか描かれなかった存在でした。
しかし、多くの作品にロボットが登場するようになり、
悪者のイメージだったロボットが、友達や家族、ライバル的な存在とさまざまな
立場で描かれるようになり、ただ怖いだけのイメージを持たれていたロボットが、
私達に多くの喜びや感動を与えてくれる存在となってきたのでした。
そして、ロボットが人々にとってより身近な存在となり始めた頃、
SF作家のアイザックアシモフは「ロボット工学の三原則」を
1950年に執筆した<われはロボット>の扉に発表したのでした。
以下、ご紹介します。
第一条:ロボットは人間に危害を加えてはならない。またその危険を看過することによって、
人間に危害を加えてはならない。
第二条:ロボットは人間に与えられた命令に服従しなければならない。
ただし与えられた命令が、第一条に反する場合は、この限りではない。
第三条:ロボットは、第一条と第二条に反する恐れが無い限り、自己を守らなければならない。
アイザックアシモフがこの「ロボット工学の三原則」を作ったのには理由があり、
これからの未来、ロボットと人間が共存する時代が来るであろうと考えた彼は、
ロボットは、人の手によって作られたフランケンシュタインのように
人間に危害を加えるような存在になってはならない。
その為には、ロボットに何らかの制限を作らなければならない。
そして彼は、ロボットと人間が上手に共存できるルールが必要と考えたのでした。
この後、この「ロボット工学の三原則」は、SF映画や物語等に登場するロボットや、
現実世界のロボットの開発や研究に大きな影響をあたえるのでした。